リハログ

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はじめまして。yusukeです。柔道整復師/鍼灸師/理学療法士 3つの資格を取得。各種養成校の学生向けに「リハログ」を運営しています。30代一児の父として頑張っています。

【まとめ】鍼灸師の転職について考えてみた。どんな就職先があるの?

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以前も書きましたが、鍼灸師には就職難という現状があります。

しかし、他の資格を持ちながら追加で鍼灸師を目指すという人が多く、必ずしも鍼灸師として就職する必要がありません。そのため、この就職難についてはあまり一般には知られていません。

 

鍼灸師の技術や知識はとても素晴らしいのですが、現状はなかなか厳しいと言わざるを得ません。

そのことについては以下の記事に書いています。

pthari.hatenablog.com

しかし、それでも志が高く、鍼灸師としてどうしても食べていきたいと思っている人もきっといると思います。

それほど鍼灸って神秘的で魅力のある世界なのも事実です。

 

今回は鍼灸師として転職する場合、どんな選択肢があるのか考えてみます。

 

 

 

どんな選択肢があるの?

鍼灸師としてどんな職場があるのでしょうか?

考えてみましたが、以下のような選択肢があると思います。

 

鍼灸

②クリニック・病院

③訪問鍼灸

鍼灸整骨院

⑤美容鍼中心のサロン型鍼灸

⑥スポーツ鍼灸中心の鍼灸整骨院

福祉施設(デイサービスや特養など)

 

今回はこれらの職場ついて、順に説明していきます。

 

鍼灸

純粋な鍼灸院です。いわゆる東洋医学を基礎とした、鍼灸師としての本道です。

鍼灸院は厳しい現状があり、また修行という伝統的な側面があるため、どうしても待遇面は期待できない場合が多いです。

 

しかし、開業を目指す人が学ぶ環境としては最適です。

自費で純粋な鍼灸院として成功しているということは、その技術だけでなく経営のノウハウも学べるため、投資と考えて勤めるのも一つの選択肢かもしれません。

 

クリニック・病院

鍼灸を取り入れているクリニックや病院も存在します。

その求人の少なさから狭き門ではありますが、医師とともに働けることで勉強にもなるし、待遇面もある程度は保証してもらえる場合が多いと思います。

もし、運よく勤められる機会があればおすすめの職場になります。

 

訪問鍼灸

鍼灸院や鍼灸整骨院の中には、訪問鍼灸を中心としているところもあります。

自費での訪問だけでなく、医師の同意があれば健康保険を使って施術ができます。

 

訪問鍼灸を中心で経営が安定しているところは、比較的待遇もよい傾向があります。

また、開業を目指す場合でも、訪問鍼灸のノウハウを学べるのでメリットがあるといえます。

 

鍼灸整骨院

おそらく一番求人数が多いのが鍼灸整骨院ではないでしょうか。

鍼灸整骨院とは、柔道整復師鍼灸師が働く職場になります。

 

鍼灸を実施できる機会が多く、数をこなすことができる傾向にあります。その反面、じっくり患者さんと向き合えないなどの不満もよく耳にします。

 

また、東洋医学的に基づいた鍼灸はなかなか難しいという部分もあります。

柔道整復師は整形外的な知識をベースとしており、東洋医学は全く学びません。そのため純粋な鍼灸院に比べ、東洋医学の要素が薄いことも多々あります。

 

それでも自分次第で東洋医学をしっかりと実践することも可能ですが、ある程度他の施設で学んできた経験がないと難しいかもしれません。

東洋医学を学べると思って就職すると、期待外れだったという話はよく聞きます。

 

鍼灸整骨院といっても職場によって特徴が全然違うので、一括りにはできないところがあります。

勤める場合は自分が求めていることができるのか、または学べるのか、しっかり調べてから勤めることをおすすめします。

 

美容鍼中心のサロン型鍼灸

エステサロンと一体となった形の鍼灸院も最近増えてきました。

鍼灸院として東洋医学を中心とした施術も行っている場合が多く、ハイブリッドな次世代型の鍼灸院という印象です。

 

東洋医学の神秘性と美容は親和性が高く、もともとエステの技術や資格を持つセラピストが開業している印象があります。

女性を中心とした患者層になるため、女性鍼灸師でないとなかなか勤務は難しいかもしれません。

 

美容鍼灸については賛否両論ありますが、閉鎖的だった鍼灸が一般に広まるきっかけになっています。多くの芸能人の方が利用され、鍼灸の分野の中で話題性は一番高いといえます。

開業のためのスキルアップにもなりますし、このような職場に勤めてみるのもいい経験になるかもしれません。

 

スポーツ鍼灸中心の鍼灸整骨院

スポーツの分野は目指す人も多い反面、本当にスポーツ中心でやれている人は少ない現状があります。

しかし、鍼灸整骨院であれば外傷の患者さんに対して保険適応できるため、コンディショニングに鍼灸を取り入れている院も多くあります。

 

鍼灸師としてスポーツ専門でやっていくには、とても厳しい現状があります。というのもスポーツの分野では、鍼灸師個人に顧客がついています。

スポーツの世界では、結果に対してとてもシビアなので、スポーツ選手同士の評判が重要になってきます。

そもそもスポーツ選手に知ってもらえるのに営業力もいりますし、知ってもらったとしてもそのチャンスを生かすための技術もないといけません。そのため個人の力がかなりないとやっていけません。

 

ある程度顧客を持っている鍼灸師につくことができれば、道は開けるかもしれませんが、仕事として学ぶといより、ボランティアとして補助に入って勉強させてもらうという場合が多いと思います。

 

こういった背景から、最初はスポーツに特化した鍼灸整骨院で学ぶというのが、比較的容易にスポーツに関われる道かもしれません。

スポーツに特化してこれから仕事をしていくには相当の覚悟がいります。

 

働きながらATや柔道整復師などの資格をとり、キャリアアップしていくなどもおすすめです。

資格取得は勉強にもなりますが、なにより人脈が増えます。

スポーツでやっていくには人脈も大事になってくるため、資格をとって他の業界との関わりを作ることも一つの方法であると思います。

 

福祉施設(デイサービスや特養など)

これは今までは選択できなかった職場ですが、今年から鍼灸師も機能訓練指導員として勤めることができるようになりました。

詳しくは以下の記事に書いています。

pthari.hatenablog.com

デイサービスなどの福祉施設は、待遇面でも安定しているところが多くとてもおすすめです。

全く経験が無い人はイメージがつかないと思いますが、様々な疾患を経験できるメリットがあり、多くは定時で帰れるため勉強時間も確保できます。

また鍼灸師として勤める場合、給料面でも比較的安定している方に入ります。

 

柔道整復師のおすすめの転職先としても紹介したことがありますが、鍼灸師にもおすすめの職場です。

 

ただし、ひとつ注意してほしいのが「鍼は打てない」という最大のデメリットがあります。そのため、勉強時間を確保するためなど、期間を決めて勤めることがおすすめです。また、鍼灸師の厳しい待遇に悩んでいる方にもおすすめです。

開業を目指す人でも、福祉のことなど鍼灸以外のことに多く触れられるため、決して無駄にはならないと思います。

勤めている人に話を聞いたり、見学してみるともしかしたら選択肢に入るかもしれません。

ぜひ敬遠せずに、選択肢に入れてみてください。

 

まとめ

今回は、鍼灸師の転職先について考えてみました。

就職難とはいいましたが、選ばなければ就職はできます。

 

ただし待遇面と学習環境が揃ったところは、そう多くはないのが現状です。

いろいろな選択肢に目を向けて、目標を持って転職することをおすすめします。

 

柔道整復師に対して書いたこの記事もぜひ参考にしてみてください。

pthari.hatenablog.com