国家試験に頻出!楕円関節(顆状関節)まとめ
関節と一口にいってもじつは部位によって様々な形を持っています。
解剖学の初歩として、この関節の形を大まかにグループ分けした「関節の形による分類」が有名です。
今回はその中でも、国家試験でも問われやすい楕円関節(顆状関節)についてまとめてみます。
楕円関節=顆状関節
楕円関節と顆状関節はじつは同じです。
しかしどちらもよく使われるために、かなり混乱します。
まずはこの2つの名前が同じものだという事を頭に入れましょう。
どんな形の関節?
形のイメージは「楕円関節」という名称がよく表していると思います。
球関節のように球体ではなく、楕円なのです。
球関節が野球のボールとしたら、楕円関節はラグビーボールのように少し長く細い形に崩れた感じです。
球関節と言えば肩関節が有名ですが、楕円関節で有名なのは橈骨手根関節です。
この手根とは舟状骨や月状骨のことで、これらが橈骨の関節窩の上を滑走します。そしてこれらの手根骨の関節面は細長い円形です。
では顆状関節とはどういうことなのでしょうか?
「顆」という言葉は、骨の突起(特に丸い突起)によく使われます。
肘関節周囲の内側上顆や外側上顆が有名です。
その丸い突起に近い形状ということから顆状関節とも表現されます。
2軸性関節
細長い丸い円形の関節であるため、縦に長く動けますが、横には短い距離しか動けない特徴があります。そのため、球関節よりやや自由度が劣る(あるいは安定しているとも言えますが)ため2軸の動きが可能となります。
楕円関節(顆状関節)は2軸性関節です。また運動自由度2となります。
どんな関節がこの形になってるの?
楕円関節(顆状関節)が国家試験などでよく問われるのは、有名な関節が数多く含まれるからです。以下に紹介していきます。
①環椎後頭関節
・・・第一頸椎と後頭骨の間の関節です。
②橈骨手根関節
・・・先ほど紹介しました。手関節と言えばこの関節になるので、よく問われます。
③手根中央関節内側部
・・・手根骨の間の関節です。ちなみに手根中央関節外側部は平面関節です。
④中手指節間関節
・・・MP関節のことです。これもよく問われます。
⑤距骨下関節
・・・いわゆる足関節です。肩・肘・手関節、股・膝・足関節といったメジャーな場所はやはり問われやすい傾向にあります。
⑥顎関節
ここは関節円板をもっているという特徴があり、よく問われやすいです。
まとめ
今回は楕円関節(顆状関節)についてまとめてみました。
多くの有名な関節が、この形状となっているため優先的に覚えることをおすすめします。
関節の形による分類を総まとめした記事です。よければ一緒に読んでみてください。