養成校在学中に起こった「虫垂炎(いわゆる盲腸)」の体験談
今からだいたい3年前、20代が終わり30歳になる寸前に僕は「虫垂炎」になり入院しました。
当時、理学療法士養成校に通学中で、仕事と学校でハードな生活でした。そんな状況で、なんとか勉強についていっている中での「入院」。
仕事を休むのも恐怖でしたし、学校も今まで休んだことがなく、とても不安でした。
医師から入院が必要だと言われた時は、絶望しましたが最終的にはなんとかなりました。
身体のことだけでなく、通学中にはいろいろなトラブルがあります。
正直今まで考えてなかったようなことが起こったりもします。
その一例として今回体験談を書いてみます。
- 今まで入院したことはなかった
- 腹痛や気分不良を繰り返していた
- ついに発熱と異常な腹痛が起こった
- 救急病院での処置
- 翌日再度受診
- 手術開始
- 病棟での生活
- 2週間の入院期間
- 学校も仕事もなんとかなった
- その後
- まとめ
今まで入院したことはなかった
今回「虫垂炎」になるまで、今まで入院したことはありませんでした。
骨折などのケガは経験がありますが、内科的なことでひっかかったこともなく、本当に健康でした。
それが通学中のこのタイミングで、まさかと思ったのですが、よくよく考えてみると今まででも一番ハードな生活+30代への突入と、今考えれば時期的にもなるべくしてなったと思います。
当時の生活は週6で働いていて、朝7時半には出勤し15時まで働き16時から22時までは授業で、そこから帰って23時から深夜まで勉強という生活でした。
日曜日は夜まで全日仕事で、土曜日が唯一の休みですが、土曜日に授業が入ることもありその場合休みなしという状況でした。
今までもタフな仕事をしてきましたが、若さで乗り越えていただけで30歳になった身体には思った以上にダメージが貯まっていきました。
ただ本当に通いたかった学校に通えていて、好きな勉強をできていたので自分の人生が進んでいる実感があり、充実感でなんとか乗り切れていました。
腹痛や気分不良を繰り返していた
思い返してみると入院が必要であることを宣告されるまでに、じつは1年前ほどから症状はあったと思います。
僕の場合は、コーヒーが唯一の趣向品でよく飲んでいたのですが、定期的にコーヒーを受け付けなくなる時期がありました。
舌の味や感覚がおかしくなり、腹痛や気分不良になるためにしばらく飲めなくなるのです。
しかし、数週間やめていればまた飲めるようになり、あまり気にせず飲みつづけていました。
思えばこれが前兆だったのかもしれません。(前兆というかもうなってたのかもしれませんが)
入院の半年ほど前には一度夜中に腹痛がひどくなりすぎて救急車を呼んでみたけど、来てもらう頃にはかなりましになるという経験もありました。
ついに発熱と異常な腹痛が起こった
そんな感じで、まさか虫垂炎とは思わずだましだまし日々を過ごしていたのですが、ある夜うずくまるほどの急激な腹痛で眠れなくなりました。
奥さんも気づいてくれて、腸炎か何かかと思い、熱を測ると40度まで上がっていました。
たしかに今までの症状から、うっすら虫垂炎が頭にあったのですが、家族でなった者もいなかったので確信はありませんでした。
しかし、今まで柔道整復や鍼灸で勉強した内容で、マックバーネー点やムンロー点のことを簡単に知っていたので、右下腹部の圧痛でちょっとあやしいなと思いました。
しかし、実際は心窩部の痛みが強くて、思っていたより右下腹部だけという感じではありませんでした。
ネットでみると心窩部から右下腹部に痛みが波及するケースも多いとの情報もあり、とりあえず尋常じゃない痛みだったので、車で近くの救急をとっている病院にかかりました。
救急病院での処置
病院につくと、とりあえず大量に抗生物質を点滴されました。
診断できる医師がいなかったらしく、当直の医師がとりあえず先ほどのランツ点やムンロー点と思われる場所を押さえて痛みがないか聞かれました。
特に、押した後の反跳痛が無いか聞かれました。
その際、反跳痛もあり、飛び上がるほど痛みも強かったのを覚えています。
おそらく虫垂炎である旨を伝えられましたが、明日再度受診するように言われました。
その夜はそれで数時間寝かしてもらい処置が終わり、帰宅しました。
翌日再度受診
職場に状況を連絡し、翌日再度受診しました。
昨夜ほどの痛みはなく、熱も下がってきていたため、さほど深刻に考えずに受診したのを覚えています。
昨日の話では、仕事や学校を休めない旨を話したところ手術だけではなく薬で散らしたりする方法もあると言われていたので、おそらくそれで様子見だろうなと思っていました。
受診時は、エコーなど検査をまず行ってその結果から医師と話すような流れでした。
そこで実際言われたのは、虫垂炎がかなり悪化していて腹膜炎になりかかっている(というかちょっとなっている)と言われました。
腹膜炎といえばとても危険な状態です。たしかにずいぶん前からなっていたので心辺りはありましたが、びっくりしました。
そこで、仕事や学校は休めないのでなんとか手術や入院はやめてほしいと伝えたのですが、緊急で入院となり翌日手術となりました。
手術開始
まず前の日に手術の内容について外科の医師から説明がありました。
そして、恥ずかしいのですが下の毛を処理してもらいました。
次の日、全身麻酔で手術が行われました。
始まった瞬間意識が朦朧として暗い闇に沈むような感覚がしたと思った瞬間、手術は終了していました。
気づいたら、夜中で真っ暗な病棟のベッドで寝ていました。
近くに看護師さんがおられて、不安がないように状況を説明してくれました。
そして朝目が覚めるとICUにいました。
僕は視力が悪いため、じつはあんまり状況はわからなかったのですが、オムツを外され清拭されている際に尿カテ-テルが刺さっていることに気づきました。
全部初めてだったので、全身麻酔をするとこんな状況になるのかと意識が朦朧としながらもびっくりしていました。
その後、すぐに病棟へ移動になりベッドごと病棟に運ばれました。
じつは腹部の切ったところが思った以上に痛くて全然動けませんでした。
病棟での生活
そこから病棟での生活が始まりました。
まさか腹部をちょっと切っただけで、ここまで何もできない程動けないと思っていなかったのでびっくりしました。
気づけば手には点滴と、脊柱から痛み止めのためのスパイナルドレーンがはいっていました。それに尿カテーテルという感じです。
なんか重症みたいだなと思いながらも数日でそれらは外れました。
しかし、困ったのは尿カテーテルが外れた後、なかなか尿が出なかったことです。
看護師さんからあまりに出ないとまた尿カテ-テルを入れないといけないと言われ、それだけは嫌だと危機感を覚えました。
尿カテーテルを外す際も痛いと聞いていたのですが、そこは思ったほど痛くありませんでしたが、恥ずかしいしもう経験したくないと思いました。
2週間の入院期間
そこから約2週間入院しました。
痛くて体動も困難なときは本当に苦痛でした。
そして老人が多い病院だったので、話し相手もなく、家族やクラスメイトなどが見舞いに来てくれる以外は本当に暇でした。
なので教科書を持ち込んで勉強に時間を使いましたが、ベッド上では勉強しにくくて本当に苦痛でした。
また食事も最初は絶食で、食べれるようになっても普通食ではなく、ほとんど湯だけの粥などでずいぶん痩せました。
体重でいうと5kg以上減りました。
学校も仕事もなんとかなった
それまで学校や仕事を休むなんて考えれなかったのですが、どうしようもない状況になると休めるんだということを知りました。
職場も自分しかできない業務について考えていましたが、事情を説明してもらい何とかまわっていました。
たくさん迷惑をかけてしまいましたが、本当にどうしようもない時って周りが動いてくれて何とかなるのだと思いました。
当時職場ではいろいろありましたが、その時は本当に感謝しました。
また学校もクラスメイトが連絡をくれたりお見舞いにきてくれたりして、状況を教えてくれなんとか遅れを取り戻すことができました。
学校に復帰した際は、授業内容を数時間かけて毎日内容を教えてくれる親切なクラスメイトもいて本当に感謝しました。
そして何よりこんな緊急の状態に対応してくれ、学校や職場に状況を連絡して、日々サポートしてくれた奥さんにはもう感謝しかありません。
いつも心配してくれて、ほとんど毎日病院に来てくれました。
こういう状況になり、自身のことが自分だけでできなくなったのは初めてで、今まで感じた事のないレベルで周りの人のありがたさを感じました。
これは迷惑をかけてしまいましたが、自身にとって貴重な経験となりました。
その後
2週間もすると、最初は寝返りもうてない程だったのが、普通に歩けるようになりほぼ元の状態に戻りました。
ただし手術痕の圧痛などはしばらくあり、今でも腹筋に負荷がかかった時に時折痛みを感じることがある程度は残りました。
しかし、それはさほど問題ではなく、実際は2週間も寝ていたため、体力が相当落ちていてそれが戻るまで時間がかかりました。
しかし、無事学校も仕事も復帰して2週間後には元通りの生活となりました。
その後もハードでしたが、特に病気もすることもなくこなすことができました。
病気が理由でしたが、2週間思いきって休んでみると、精神面も回復でき結果的にいい機会になったのかもしれません。
まとめ
今回は僕のただの虫垂炎の体験記で、興味のない方はすいません。
ただ養成校通学中は、予期せぬトラブルが起こる事があります。
体調の変化などは常に意識して早めの受診をおすすめしますし、万が一トラブルがあっても数週間であれば復帰できるので絶望することはありません。
特に社会人で学業をしている方はいろいろあると思います。大変な場面もあると思いますが、ぜひ夢を達成できるよう応援しております。